浜正が目指すタイでの新たなFA(自動化)事業とは? 注力すべきはEV(電気自動車)領域
当社がFA事業に力を入れだしたのは2008年頃からです。ヤマハ発動機製ロボットの需要が拡大し、ロボットだけではなく装置全体の提案を行なうようになり、2011年に正式にFA事業部を設立しました。
日本でもFAは力を入れている領域ですが、タイでは進出当初からハードディスクのマーケットが盛んで、関連装置需要が高かったので、ナショナルスタッフの経験値は豊富であると自負しております。
バンコク本社ショールームのロボットデモ機一部
FA事業部には専任の技術員が4名(内1名チョンブリオフィス)おり、ロボット選定から評価、ロボット技術トレーニング・装置メーカーの提案まで、ワンストップでサポートしています。彼らは、機械組み立てやロボット立ち上げサポート等、数々のOJTを経験しています。現在は、社内でアプリケーションを構想し、デモ機の組み立てまで完結して対応できる技術力を備えています。
社内研修や日々のOJTによって技術力向上を図っている
EV(電気自動車)領域に期待、新生チョンブリ オフィス
2021年6月に、チョンブリ オフィスをピントン工業団地3内へ移転しました。目的はEECにおける経済発展の期待と自動車産業におけるFA事業拡大のためです。特に、今後はEV(電気自動車)領域の対応を強化していきます。
2021年3月には、タイ国家電気自動車政策委員会(NEVPC)が、「2030年までに国内の自動車生産台数の半数(約70~75万台)をEV(電気自動車)とする」新目標の検討が発表されました。これに伴い、以降タイでのトラクションモーター等の主要部品生産需要が高まってくると考えます。当社はそういったニーズに一早く応えられるよう、知識・技術・社内体制含め、着々と準備を重ねています。
BOI恩典を活用することで自動機の導入コスト削減(税金免除)が図れるため、これも良い追い風として、自動化投資は加速の一途をたどると考えます。当社ではこうした申請等の情報やサポートも提供しております。
移転したチョンブリ オフィスはピントン工業団地3のGreenhills Sirachaにオフィスを構える
チョンブリオフィス スタッフ一同
モノ売りだけではなく、技術的なサポート対応を含めた“コト売り”ができる商社を目指す
FA事業に関して、今後は社を挙げた一大プロジェクトとして様々な計画をしています。
◾️ロボット装置分野に加えてAIやIoT領域の人材を採用し、自社アプリケーション開発に注力
◾️CADソフト導入により、更なるお客様へ技術的サポートを強化
◾️インターン生の受け入れやスタートアップ企業との連携を行ない、社内でR&D(研究開発)進める。将来的には、産学連携の技術発展プラットフォームを創出
上記計画はほんの一部ですが、お客様へのメリットの創出はもちろん、タイの技術発展に貢献できるような働きかけができれば、と考えています。これらはタイに進出する日系企業の使命であると思っています。
モノ売りだけではなく、VE・VA提案を含めた技術的なサポート対応をする“コト売り”ができる専門商社として、ステークホルダーの皆様にとって信頼のおける存在となることを目指し続けます。